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季題・季語に沿った俳句、川柳、短歌、和歌、手紙

貧乏のときに爽やかピース買ふ 高田風人子

季語・季題は春、夏、秋、冬の4シーズンに新年を加えた5つに
分けられます。

更に詳しく分けると、1月ムツキ睦月、2月キサラギ着更衣、3月ヤヨヒ弥生、゙4月ウヅキ卯月、5月サツキ皐月、6月ミナヅキ水無月、7月フヅキ文月、8月ハヅキ葉月、9月ナガツキ長月、10月カンナヅキ神無月、11月シモツキ霜月、12月シハス師走のつき別に分けることが出来ます。

今回のお話は長月の季語・季題です。


爽やか とても好感を抱く言葉です。
これは秋の言葉なんですね。

でも、春に爽やかを感じることもあります。
NHKでは「5月の爽やかな風」と言ってることも良く耳にします。
冬や夏に爽やかさを感じることも偶にあります。
でもこの言葉から連想させるのは秋であることが多いのです。

例えば「ビールは夏だ」と言っても、他の季節になってもビールは売って
います。ビール会社が冬になれば日本酒の会社に替るわけではありません。
ただ、ビールは夏に一番消費量が増えるので夏の言葉となるわけです。

「爽やか」も秋に一番その思いを強くするのです。

爽やかと言うのはどういうときに感じるでしょうか?
それ以前は爽やかでなかったと云うことです。
気温について考えてみましょう。
寒い時期から暖かく感じるようになったとき「爽やかになった」と思うで
しょうか?「長閑(のどか)な気候だ」と思うことはあるでしょう。
「麗(うらら)かだ」と思うこともあるでしょう。
でも「爽やかだ」と思う人は稀だと思います。

では逆に暑い時期から涼しさを感じるようになったときはどうでしょう?
多くの人が「爽やかだ」と感じることが多いと思います。

そう、爽やかという印象は気候的には暑さが和らいだ時の印象なんですね。

広辞苑によれば「1.すがすがしく、快いさま 2.はっきりしているさま
3.あざやかなさま」と載っています。
例文としては源氏物語が多く紹介されています。
秋になると大気が澄み、万物は晴れやかになり、はっきりと見えるように
なります。そこで古代から、「爽やか」というと秋が連想されるのです。

人については、爽やかな行動と季節とは無関係かも知れません。
しかし人の行動についても、挨拶言葉として使ったときは前述の気温の連想
から秋の挨拶となるわけです。

季題としては句に詠むときは、万物の現象よりも、心身が心地よいときに
使われることが多いようですね。


貧乏のときに爽やかピース買ふ   高田風人子

(高田風人子:高濱虚子最後の高弟。俳句結社「惜春」主宰。
もちろん現在は貧乏ではない)


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