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季題・季語に沿った俳句、川柳、短歌、和歌、手紙

いぬふぐり咲くよろこびに遠けれど 野見山朱鳥

 いぬふぐり。

 他の花に先駆けて堤や公園に咲き始めるみず色の小さな花です。

 写真はこちらをご覧ください。

 http://www.kumagaya.or.jp/~shoda/

 名前の由来は2つくっついて付ける実の形に由来しています。

 別に犬じゃなくても良いんですけどね。猫でも人様でも。

 まぁ人間だったら赤ちゃんのと言った感じでしょうか。

 たぶん昔の人は犬のものをしょっちゅう見かけたからそういう名を
 付けたんでしょう。

 ただ、これは当然なから和名で、西洋ではVeronicaと呼びます。

 聖女ベロニカです。

 ゴルゴダの丘への十字架の道行で、キリストの血と汗をぬぐった
 ベロニカの亜麻のハンカチに、キリストの真の顔が写ったように,
 この花の色は真の青を写しとったものといわれてます。

 正確に云うとベロニカというのはオオイヌノフグリのことで、
 明治以降に日本に入ってきた新種です。

 以前から日本に有ったイヌフグリに似ていたのでそう呼ばれています。

 在来種のイヌフグリ(イヌノフグリとも云う)はこのオオイヌノフグリ
 に駆逐され、殆ど見ることができません。

 絶滅危機種に指定されていますので、通常いぬふぐりと言った場合は
 こちらのオオイヌノフグリを指します。

 昔、季題として詠まれたのは和種の方です。もっと可憐な感じですね。

 在来種は一回り小さい花なのです。


 気温が15度に達すると花が開きます。

 摘んで帰っても一晩で散ってしまいます。

 元々一日しか咲かない花なのです。


 一方、夏に咲く瑠璃虎の尾(ルリトラノオ)のことをベロニカと
 呼ぶこともあります。
 http://www.hana300.com/veroni.html

 これだと感じる季節も変わってしまいます。

 花屋さんで購入するときはお気を付け下さい。

 


  いぬふぐり咲くよろこびに遠けれど     野見山朱鳥
                               
              http://feels-season.com/sakusha.html

 (野見山朱鳥:昭和20年から「ホトトギス」に投句をはじめ
  虚子に「曩に茅舎を失ひ今は朱鳥を得た」と言わしめた。病弱で
  その人生の1/3は病の床に在った)

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