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季題・季語に沿った俳句、川柳、短歌、和歌、手紙

蓑虫の蓑の中まで海の色 野木桃花

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 今回から読んで戴く方、はじめまして。
 
 いつも読んでくださる方、ありがとうございます。けん詞です。

 このブログは俳句の季語・季題に使われる言葉を解説していきます。


 蓑虫を実際に見た方というのはどのくらいいらっしゃるでしょうか?

 ブログの方に写真を載せておきます。

 真ん中の薄茶色の蓑です

 ほとんどの方が先日亡くなった赤塚不二夫の漫画に出てくる蓑虫を

 想像するかと思います。

 あの虫の名前は?そう、ケムンパスでやんす。


 さて、本物の蓑虫はオオミノガという蛾の仲間です。

 口から出した糸で蓑を作り、木にぶら下がって一生を過ごします。

 あの糸は風速9mくらいまで切れないそうです。

 蓑に入った幼虫が蛾の形に羽化して空を飛ぶのは雄だけです。

 雌は羽が生えず、飛ぶことができません。

 雄は雌のフェロモンに惹かれ飛んできて蓑の中で交尾します。

 交尾した雄はすぐに死んでしまいます。

 この世に生まれた役目を終えたということでしょう。

 雌は卵が孵化するのを待って、蓑から落ちて死にます。

 孵化した幼虫は蓑から出て糸をたらし、小枝や葉っぱに付着すると

 そこで新しい生活が始まるのです。

 小枝や葉っぱを自分の出す糸で巻きつけ蓑を大きくしていきます。

 これは毛糸でも紙でも同じですので、細かく切った色紙の中で

 幼虫を育てると綺麗な蓑を作り上げます。

 枕草子によれば「父よ父よ」と鳴くと書かれていますが、

 これは昔の人が鐘叩という虫の音を蓑虫のものと聞き違えたのであり、

 本物の蓑虫は鳴きません。





   蓑虫の蓑の中まで海の色   野木桃花

(野木桃花:あすか主宰。「俳句は愛情の賜物」と主張している。)

           http://feels-season.com/sakusha.html